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とうとう始まるAIによる法令英訳

2024年1月15日

今朝のヤフーニュースで『法令の英訳、AIに活路 迅速な公開で対日投資を呼び込め 法務省』という記事が出ました。

発信元は朝日新聞のようです。

法務翻訳をされる方は既にご存知と思いますが、法務省が運営する法令の英訳はこちらにあります。言うまでもありませんが、全ての法律が網羅されている訳ではありません。

私も参加していくつか訳してます。

言うまでもなくこれは時間を取る作業です。まず翻訳者が訳して第1稿が出来上がり、それを弁護士などの専門家が何度もチェックしてやっと掲載されるプロセスになっていると思います。何と言っても法令なので。

私も他の翻訳者の訳のチェックをしたことがありますが、使えない訳も出てきます。その場合は他の翻訳者が訳し直す必要もあるでしょう。

そこでAIの登場というか抜擢になるのでしょうが、ここ数年のChatGPTを含むAI翻訳の性能向上を見るに、少なくとも第1稿の作成には十分使えると思います。

法務翻訳を専門にしている翻訳者は限られてます。これまではおそらく法務翻訳以外の実務翻訳をしている翻訳者が数多く起用されてきたのだと思います。というのも「および」と「ならびに」、「または」と「もしくは」の初歩的な使い分けを理解してない訳とか、法令の趣旨を考えればこんな訳にはならないだろうと思われる訳を散見したからです。

AI翻訳ならしかるべき「指導」を施せば、このあたりの問題はかなり容易にクリアできると思います。

となれば費用、スピードの面で生身の翻訳者が勝てる見込みはありません。

この法令翻訳が成功し、その成果が広く認知されれば、法令のみならず、契約書、社内文書、裁判判決などの他の sensitive な文書の翻訳でもAIが広く普及することは間違いないと思います。

 

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